競馬入門講座

◆なぜなに競馬教室◆

◇競馬によく出てくる言葉 (1)

Q.レース中に「かかる」という言葉を耳にしますが、これはどういうことですか。
A.「かかる」あるいは「引っ掛かる」とは、騎手がレースのペース配分とか位置取りのため、馬を抑えようとしているのに、馬がその意図に反し、前へ前へと行きたがる状態をいいます。反対に騎手と馬との呼吸が合い、うまくレースの流れにそっていれば「折り合う」などといいます。

Q.パドックの解説などでよく耳にする「コズんでいる」とはなんですか。
A.「コズミ」とは筋肉の疲労状態で、全身あるいは局所的な筋肉痛をさし、動きにスムーズさを欠き、特に歩行がぎこちない状態を示します。これは激しい運動によって発生する乳酸が分解されずに筋肉に残存するためにおこる、一時的な筋違和状態で、主として休養と引き運動を充分にすることで回復し、正常な歩様に戻ります。

Q.出走取消の理由に「跛行(はこう)」というのがありますがこれはどういうものですか。
A.「跛行」は馬の歩様に異常をきたしている状態のことをさします。大きく分けると、体重がかかると痛がるもの、脚を上げたり前に進むときに痛がるもの、両方が混在するものがあります。原因には骨、腱、関節、筋肉、神経などの異常が考えられますが、原因がはっきりとしない場合、原因があると推測される部位により肩跛行、寛跛行(腰に原因)と呼ばれることもあります。

Q.ダクやキャンターの意味を教えてください。
A.ダクやキャンターという言葉は、馬が動く時の動作(歩法という)を表わしたものです。馬は騎乗者の要求に応じて歩法を変えます。一番遅い動作で、下見所でパレードしている時や厩舎の周りで引き運動時に見られる歩法を常歩(なみあし)と言い、この歩法より少し速い動作を要求されると馬は速歩(はやあし)と言う歩法を取ります。この歩法を競馬関係者は「ダク」と言っています。語源は、馬術用語の「だくあし:馬が前脚を高くあげて足早に駆けること(広辞苑)」と思われます。調教時の準備運動に取られる歩法です。
さらに、速い動きを要求されると馬は歩幅を稼ぐ必要にかられ、駈歩(かけあし)という歩法を取ります。この駈歩は英語でCanter「キャンター」と言います。キャンターは、軽い調教時や競馬の準備運動の返し馬等で見ることができます。また、「ダク」は、競馬では返し馬の常歩からやキャンターへの移行動作ととも言えます。
自ずと「ダク」と「キャンター」の肢の運びは異なります。「ダク」は対角肢(右前肢と左後肢、左前肢と右後肢)が同時に地面に着いたり離れたりして1ストライド(同じ肢が着地して再び着地するまで)に2回浮き、馬体の上下動が大きい歩法です。
一方、キャンターは4肢の着地が右後肢→左後肢→右前肢→左前肢〔左手前〕(対側肢の左後肢→右後肢→左前肢→右前肢〔右手前〕)の順に行われ、必ず1回4肢が同時に地面から離れ、且つ、1肢から3肢が同時に着地する位相がある歩法です。
ちなみに、競走中の歩法は、襲歩(しゅうほ:ギャロップ=Gallop)と言います。


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