競馬入門講座

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◇サラブレッドの血統 (1)

 サラブレッドという名称は、[THOROUGHBRED]というスペルからわかるように、「徹底的に(THOROUGH)品種改良されたもの(BRED)」という語源からきています。強く速い馬の血を残し、さらに強く速い馬をつくりだす。競馬がブラッド・スポーツと呼ばれるのは、こうして優秀な血統が受け継がれているからなのです。
 サラブレッドの歴史は、17世紀の初めのころ、イギリス人が東洋種の牡馬をイギリス在来の牝馬に配合させたことではじまったといわれています。つまりサラブレッドには、300年以上もの歴史があるのです。血統を知ることは、競馬のおもしろさのひとつです。それは、血統から特徴や傾向を探ることがレース検討につながるだけでなく、血統というものが国境や時代を越えたネットワークになっているからです。たとえば、89年にアメリカの二冠馬となったサンデーサイレンスが日本にやってきて種牡馬となり、その産駒が90年代の日本の大レースで大活躍するといったことは血統の持つ醍醐味といえるでしょう。ただし、優秀な血統の馬が必ずしも大きなレースを勝てるわけではありません。反対に、それほど優秀な産駒を出していない父馬と近親に活躍した馬がいない母馬との間からでも、後に名馬となる馬が生まれることもあるのです。これは、隔世遺伝などさまざまな要因が考えられますが、後天的なトレーニングなどもその馬の素質を開花させる要素であるといえます。
 かつて応援していた馬の産駒を競馬場で見られることは、心を躍らせるものがあります。サラブレッドの世代交代のサイクルは、わたしたち人間とは比較にならないほど早いのです。引退した名馬の産駒が、わずか数年後には、競馬場に登場することになります。父が勝ったレースを子供も勝つといったシーンを見ると、競馬がブラッド・スポーツであることを実感できます。



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